こんにちは、なぎまるです。今回は米国高配当ETFの人気銘柄をここ1ヶ月間(2月20日〜3月19日)の値動きを比較していきたいと思います。
今回比較するのは
- バンガード社のVYM(バンガード・米国高配当株式)
- ステートストリートのSPYD(SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF)
- ブラックロックのHDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)
の米国高配当ETF人気銘柄三つです。
私はSPYDとHDVを2月下旬に日本株式を全て売却した資金で追加購入しています。詳しくはこちらの記事↓
私自身、たった1ヶ月で約30%も資産が減少するとは思っていませんでした。
これまでの1ヶ月はコロナウイルスの影響や原油価格の下落もあり相当値動きの激しい期間でした。この期間を振り返るためにVYM・SPYD・HDVの3銘柄の値動きを比較しておきたいと思います。
現在投資をしている方、これから投資を始めようとしている方にも参考になれば幸いです。
人気米国高配当ETFのここ1ヶ月の値動きを比較
まずは銘柄ごとのデータを比較してみます。
銘柄 | 設定年数 | 基準価格(USD) | 資産総額(10億USD) | 経費率(%) | 分配利回り(%) | 構成銘柄数 | 業種上位(%) |
VYM | 2006 | 66.82 | 22.279 | 0.06 | 3.32 | 398 | 金融((18.3) 消費財(14.4) ヘルスケア(14.1) |
SPYD | 2015 | 23.62 | 1.486 | 0.07 | 6.71 | 79 | 不動産(17.72) 消費財(16.89) エネルギー(11.89) |
HDV | 2011 | 69.32 | 5.550 | 0.08 | 4.5 | 75 | ヘルスケア(20.38) 通信(20.21) エネルギー(14.86) |
VYMの特徴
- 年数が最も長い
- 資産総額がダントツで多い
- 経費率が最も低い
- 構成銘柄数が多い
SPYDの特徴
- 年数が最も短い
- 基準価格が低い
- 分配利回りが最も高い
- 不動産の構成が高い
HDVの特徴
- 設定年数は2番目に長い
- 資産総額は2番目に多い
- 分配利回りは2番目に高い
- 構成銘柄数が最も少ない
VYMは年数が長く資産総額・経費率が優秀で構成銘柄数が多く分散が効いていますが、分配利回りは他の二つよりも若干劣ります。
SPYDは設定年数からまだ浅く、基準価格が低いです。分配利回りが最も高いこと、不動産の比率が高いのが他の銘柄には無い大きな特徴です。
HDVは二つの銘柄の間って感じですね。構成銘柄数が少ないですが、少数精鋭って感じでしょうか。
3銘柄の1ヶ月の値動きを比較
赤がVYM
オレンジがSPYD
青がHDV
となっています。 (2月20日〜3月19日まで値動きです。)
VYM | -28.83% |
SPYD | -40.46% |
HDV | -27.51% |
2月20日から1ヶ月間の下落率はSPYDがダントツで高く-40.46%、ほぼ横ばいでVYMが-28.83%、HDVが-27.51%でした。
VYMとHDVではそこまで差はありませんでしたが、SPYDがダントツで値下がりする結果となりました。
【まとめ】同じ米国高配当ETFでも、銘柄構成次第で暴落相場の値動きに大きく差が出てくる
VYM・SPYD・HDVの米国高配当ETF3銘柄は、米国株式で構成されている高配当を目指したETFという点では共通していますが、構成するセクター・個別銘柄・構成銘柄数によって暴落相場の値動きに大きく差が出てくることがわかりました。
VYM・SPYD・HDVの3銘柄の構成上位銘柄を見てみると、
- VYM・・・約400銘柄が時価総額加重平均で構成されている
- SPYD・・・配当支払い上位80銘柄に均等に分散して構成されている
- HDV・・・75銘柄が時価総額加重平均で構成されている
同じ高配当ETFでも投資されている銘柄数・個別銘柄・銘柄の比率には大きな違いがあることがわかります。
VYMは約400銘柄とSPYD・HDVと比べるとダントツで幅広く分散されています。
SPYDは配当支払い上位80銘柄に均等に分散して構成されています。
HDVは構成銘柄数は最も少ないですが、上位銘柄10社だけで約6割以上の構成比になっています。
約400銘柄と幅広く分散されているVYM・財務健全性の高い上位銘柄の割合が高くなっているHDVに比べると、分配利回りに特化したSPYDはその分だけ相場の下落には弱いのかなということが今のところの私の考えです。
今後、どのくらいの期間に渡って相場の下落が続くかわかりません。判断が難しいところですが、暴落に強いポートフォリオを組みたいならETFでも銘柄を分散して投資をしたり、さらに安定させたいなら債券ETFなどを組み込む必要性があると私は感じました。
それでも今回のような相場の下落は長期投資家にとってはチャンスだと思うので、自分のリスク許容度に合った投資を継続できるように考えていきたいと思います。
あまり参考にならなかったと思いますが、皆さんも今回の相場下落を機に自分のポートフォリオを改めて見直してみましょう。